結局ライフル射撃ってどういう競技なのよ? 〜銃の種類と種目について〜
※当ブログの説明・記事の一覧はこちら
https://msss-rifl.hatenablog.com/about
オタクの皆さんこんにちは、オタクです。
この記事では、ビームライフルを始めとした射撃競技の種目について説明します。
アニメの1話&2話では、ビームライフル競技について大まかな説明がされましたね。
まずはおさらいしておきましょう。
○ビームライフル (BR)
10m先の的を狙ってライフルを撃ち、点数を競う競技です。
的の中心には直径1mmの白点が打ってあり、ど真ん中を撃てば10.9点。
中心から離れると0.1点ずつ減っていき、2.5mmズレる毎に1.0点減ります。
60発を45分で撃ち切り、合計点で競います。
射手(しゃしゅ。 選手のこと)は体の防護・銃の保持を助けるためのコート&シューズ、手の保護・銃の重みを吸収するためのグローブの着用が許されます。
2話のエリカのようにバイザーを付けてもOKです。
ちなみに、的は「まと」ではなく「てき」と読んだりします。
漫画の公式サイトでも詳しく書かれているので、是非ご覧ください。
https://chidori-high-school.com/what_beamrifle/
さて、射撃競技で使うライフルには、ビームライフル以外の種類も存在します。
と言うかビームライフルは、それらの種目へステップアップするまでの練習用と言う側面が有ったりもします。
点数を競うという基本的なルールは同じですが、行われる種目、使用する弾丸、的までの距離、的の大きさ、試合時間などが異なります。
1つ1つ紹介していきましょう。
ちなみに、射撃辞めてから数年経ってるので……間違ってたら指摘して❤️
○エアライフル (AR)
最もビームライフル(BR)に近いのが、エアライフル(AR)です。
ひかり達が漫画の表紙で持っているカッコいいやつです。
(カッコ良いからと言って他人の銃に触れると銃刀法違反で持ち主共々しょっ引かれますので、気を付けて下さいね!)
的の大きさもほぼ同じで、中心の点だけ0.5mmと少し小さいです。
金属製の細長いタンクに空気を詰めて銃に装着し、直径4.5mmの鉛製の小さな弾丸を空気で打ち出します。
(古い銃では、1発毎に空気を込めるレバーを引く銃や、専用のボンベを使ってCO2をタンクへ充填するものも有ります)
試合時間は、60発の場合75分、40発の場合50分です。
これを撃つには、都道府県公安委員会が行う初心者講習を受講、試験に合格し、更に警察の審査を通過した上で、銃を購入・譲渡によって手に入れる必要が有ります。
また、基本的に18歳未満の人は銃を取得できませんが、 ひかり達の様にビームライフルに取り組み、日本体育協会の推薦を受ける事で、ジュニア選手としてARを所持させてもらう事もできます。
(この辺の詳しい話は、いずれ別の機会に……)
大学生の大会にはBR種目が有りません。
よって、射撃部に入部した大学生は、まず自分のARを持つ事が第一目標となります。
○スモールボアライフル (SB)
ARで経験を積み、日本体育協会の推薦を受ける事で取得可能となる、ガチの火薬銃です。
弾丸は22口径(5.6mm)、小口径ライフルとも言われます。
的までの距離は50m、的の直径もその分大きくなっています。
ちなみに、冬季五輪種目でもあるバイアスロンで使われる銃は、このスモールボア・ライフルです。
立って撃つ種目(立射)がメインのBR・ARと違って、SBには伏射競技と三姿勢競技と言う2つの種目が有りますので、ここで紹介しておきます。
◎伏射競技 (ふくしゃ Prone)
文字通りに伏せて的を狙い、60発を50分で撃ち切ります。
立射(りっしゃ Standing)と違って姿勢が安定している分、高得点が出やすいため、少しのミスが大きく勝敗を分けます。
◎三姿勢競技 (さんしせい 3-Positions)
膝射、伏射、立射の3つの姿勢で40発ずつ、計120発を165分で撃ちます。
(学生試合・国体等だと女子は20発ずつ、計60発を135分)
なお、膝射(しっしゃ Kneeling)とは、片膝を立てた姿勢で撃つことです。
試合時間が非常に長い上、姿勢を2度も大きく変えながら撃つということで、非常に過酷かつ、総合力の求められる競技です。(競技の審判をする方も立ちっぱなので大変です)
○ビッグボアライフル(BB)
SBの更に先にある、キング・オブ・ライフル(?)です。
口径は最大8mm、的までの距離はなんと300mです。
ぶっちゃけこの競技については、よく知りません!
練習できる所が限られ過ぎていて、私も実際に撃っている所を見た事が無いんですよね。 長瀞射撃場行った時に覗いておけば良かった……
この競技に至るまでの道のりは長く、制約も多いでしょうが、いつか撃ってみたいと思う射手も多い……かも?
○ビームピストル(BP)
そう、射撃競技はライフルだけじゃないんです!
ピストル競技では片手でピストルを持って、ライフル同様に的を狙います。
BPの場合、的までの距離は10m。 大きさはライフルより少し大きめです。
ライフルよりも銃を安定させる事が難しく、ある程度腕に筋力も必要となります。
いまいち普及していない競技ですが、こちらも体験会をやっている場合が有るので、機会が有れば是非。
○エアピストル(AP)
ARからのもう一つのステップアップ先、それがエアピストルです。
使う弾はエアライフルと同じで、的だけ大きめ、といった競技です。
種目はBP同様、立射のみが有ります。
この銃も、SBと同様にARでの経験を積み、協会の推薦を受けて取得に至ります。
(BPの経験だけでもOKらしいです)
しかし、SBと違う点は、日本中で所持できる人数に制限が有る事です。
エアピストルは日本で500人しか所持できません。 割とレアです。
ライフルの場合、一度自分の銃を手に入れた後は、定期的に練習していれば基本的にずっと所持し続けられます。
しかし、ピストルの場合は「試合等への参加実績」に加えて「一定以上の成績を維持する」ことが所持を続ける条件となっており、長い間成績が芳しくないと、強制的に手放す事になってしまいます。
○装薬ピストル
エアピストルのエキスパート達が更に先を目指してたどり着くのが、この装薬ピストルです。
ビッグボアと同じくレア銃なので、実際に撃っている所は見た事がないんですよね。
使用する弾丸は種目によって違い、SBと同じ22口径を使う種目と、30~38口径(7.62mm ~ 9.65mm)を使う種目が有ります。
人数制限は日本で50人。
エアピストルで好成績を維持できる、エリート中のエリートが持てる銃です。
所持者は警察官や自衛官が多いそうですね。
◎立射競技 (FP)
(多分)基本の競技です。
的までの距離は50m。 SBと同じ22口径弾を使い、立った姿勢で60発を90分で撃ち切る競技です。
◎25mラピッドファイアピストル(RFP)
なんか複雑な競技です。
SBと同じ弾丸を使い、25m先の的を狙います。
前半ステージ30発、後半ステージ30発に分けて計60発を撃ちます。
各ステージでは、8秒射を2回、6秒射を2回、4秒射を2回行います。
例えば8秒射の場合、号令から8秒以内に、横に5つ並んだ的へ1発ずつ撃ち込みます。
これまで紹介した種目は全て「体を止めて撃つ」競技でしたが、この競技では銃を動かしながら撃つわけですから、非常に難しいでしょうね。
◎25mセンターファイアピストル(CP)
この種目は、5発を1シリーズとして、精密射撃を6シリーズ、速射射撃を6シリーズ、30発+30発の計60発を撃ちます。
精密射撃では5分間に5発を撃ちます。
速射射撃では、7秒赤ランプと3秒緑ランプが繰り返し5回点灯するので、緑ランプが点灯している間に1発ずつ撃ち込みます。
……実はここだけ、協会のHPからのコピペでした。 だって全然知らないんだもん!!
口径はSBの物より少し大きいようです。
銃の種別、各種目の説明は以上となります!
ちなみに、各種目とも、予選のルールについての説明でした。
決勝戦(ファイナル)は少しだけルールが変わったりするのですが、この記事では割愛します。
ファイナルを含んだ詳しいルールについては、下記のURLもご覧ください。
特に、私がよく知らないピストル競技はこっちの方が詳しいです……
◎日本ライフル射撃協会公式
http://www.riflesports.jp/about_rifle/basic_rules/
また、実際に撃っている動画も有りますので、是非ご覧ください。
◎日本ライフル射撃協会公式
http://www.riflesports.jp/about_rifle/movie/
youtubeにも色々ありますよ。
お読み頂きありがとうございました。
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